はじめに
WiMAXのホームルーター「Speed Wi-Fi HOME 5G L12」は、楽天モバイルのSIMカードを挿して使える人気の機種です。中古市場では6,000〜8,000円程度で入手でき、月額3,278円の楽天モバイルと組み合わせることで、工事不要・低コストで自宅Wi-Fi環境を構築できます。
この記事では、L12で楽天モバイルを使うための設定方法から、実際の速度検証、L13との比較、トラブル対処法まで徹底的に解説します。
- L12のスペックと楽天モバイル対応バンド
- 初期化からAPN設定まで完全手順(6ステップ)
- 実測速度データと用途別の快適度
- L12とL13の違い・どちらを選ぶべきか
- 接続できない時のトラブルシューティング
- よくある質問と回答
Speed Wi-Fi HOME 5G L12とは
Speed Wi-Fi HOME 5G L12は、NECプラットフォームズ製のホームルーターです。2021年11月にUQ WiMAXから発売され、5G通信に対応した高性能モデルとして人気を集めています。
L12の主要スペック
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| メーカー | NECプラットフォームズ |
| 発売日 | 2021年11月 |
| 最大通信速度(下り) | 2.7Gbps |
| 最大通信速度(上り) | 183Mbps |
| 対応通信規格 | 5G / 4G LTE / WiMAX 2+ |
| 同時接続台数 | 40台(Wi-Fi)+ 2台(有線LAN) |
| Wi-Fi規格 | Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax) |
| 有線LANポート | 2ポート(1000BASE-T) |
| サイズ | 約W101×H179×D99mm |
| 重量 | 約446g |
| 製造国 | 日本 |
L12の対応バンド
楽天モバイルで使用するには、対応バンドの確認が最重要です。
4G LTE対応バンド:
- Band 1(2.1GHz)
- Band 3(1.7GHz)← 楽天モバイル主要バンド
- Band 18(800MHz)← au回線パートナーエリア
- Band 41(2.5GHz)
5G対応バンド:
- n77(3.7GHz)← 楽天モバイル5G
- n78(3.5GHz)
- n257(28GHz)※ミリ波
L12は楽天モバイルの主要バンドであるBand 3(4G)とn77(5G)、さらにパートナー回線の**Band 18(au回線)**にすべて対応しています。楽天モバイルでの利用に最適です。
L12×楽天モバイルのメリット・デメリット
メリット
1. 圧倒的なコストパフォーマンス
| 項目 | L12+楽天モバイル | 光回線 | WiMAX正規契約 | Rakuten Turbo |
|---|---|---|---|---|
| ルーター代 | 6,000〜8,000円(中古) | 0円 | 実質0円〜 | 41,580円 |
| 月額料金 | 3,278円 | 4,500〜6,000円 | 4,268〜5,500円 | 4,840円 |
| 初期費用 | 0〜3,300円 | 工事費16,500〜44,000円 | 3,300円 | 3,300円 |
| データ容量 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
| 契約期間 | 縛りなし | 2〜3年 | 2〜3年 | 2年 |
2. プラスエリアモードが無料で使える
WiMAX契約時は月額1,100円かかる「プラスエリアモード」(au回線のBand 18を使用)が、楽天モバイルSIMなら追加料金なしで利用できます。これにより、楽天回線が届きにくいエリアでもau回線で安定した通信が可能です。
3. 工事不要で即日利用可能
光回線のような開通工事は不要。SIMカードとL12があれば、届いたその日からインターネットが使えます。
4. 日本メーカーの安心感
L12はNECプラットフォームズ製で、日本製の信頼性があります。管理画面も日本語で使いやすく、設定に困ることはありません。
5. 同時接続台数が多い
L12は最大40台のWi-Fi接続に対応。家族全員のスマホ、PC、タブレット、スマート家電を同時に接続しても余裕があります。
デメリット・注意点
- 楽天回線エリアの確認は必須
- 建物の構造(RC造など)で電波が弱まる可能性
- FPSなど低遅延が求められるゲームには不向き
- 上り速度は光回線より遅い
1. 楽天モバイルの動作保証外
L12での使用は楽天モバイルの公式サポート対象外です。設定やトラブルは自己責任となります(ただし設定は簡単です)。
2. 有線LANポートが1Gbps
L12の有線LANポートは1000BASE-T(1Gbps)です。L13は2.5GBASE-T対応なので、有線接続を重視する場合はL13も検討を。
3. 5Gエリアはまだ限定的
楽天モバイルの5Gエリアは拡大中ですが、まだ限定的です。多くの場所では4G(Band 3)での接続になります。
必要なものと入手方法
必要なもの
- Speed Wi-Fi HOME 5G L12本体
- 楽天モバイルSIMカード(nanoSIMサイズ)
- 電源アダプタ(L12に付属)
- スマートフォンまたはPC(初期設定用)
L12の入手方法と価格相場
| 入手先 | 価格相場 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|---|
| メルカリ | 5,000〜8,000円 | 最安 | 動作確認・状態確認必須 |
| ヤフオク | 5,000〜8,000円 | オークション形式で安く買える | 入札競争あり |
| イオシス等の中古ショップ | 7,000〜12,000円 | 動作保証付き | やや高め |
| Amazon | 10,000〜15,000円 | 手軽・返品可能 | 価格高め |
「白ロム」であることを必ず確認してください!
- 白ロム:前の契約が解除済み、通信制限なし → OK
- 赤ロム:前の利用者が料金未払い、通信制限あり → NG
フリマアプリで購入する場合は「IMEI」を確認し、UQ WiMAXのネットワーク利用制限確認で「○(丸)」であることを確認しましょう。
楽天モバイルSIMの申し込み手順
- 楽天モバイル公式サイトにアクセス
- 「新規/乗り換え(MNP)お申し込み」をクリック
- プランは「Rakuten最強プラン」を選択
- SIMタイプは「SIMカード(nanoSIM)」を選択
- ※eSIMはL12では使用不可
- 本人確認書類をアップロード
- 支払い方法を設定して申し込み完了
SIMカードは申し込みから2〜3日で届きます。届いたらmy楽天モバイルアプリで開通手続きを行ってからL12に挿入してください。
L12のAPN設定手順【6ステップ完全ガイド】
設定はスムーズにいけば5〜10分程度で完了します。順番通りに進めてください。
Step 1:L12を初期化する(中古購入時)
中古で購入した場合は、前の設定をクリアするために初期化を行います。
- L12の電源を入れた状態にする
- 本体背面の「RESET」ボタンを探す(小さな穴)
- 先の細いもの(クリップなど)で10秒以上長押し
- 前面のランプが点滅し、再起動が始まる
- 約2分で初期化完了
新品や初期化済みの場合はStep 1はスキップしてStep 2から始めてください。
Step 2:楽天モバイルSIMカードを挿入
- L12の電源をオフにする(電源ケーブルを抜く)
- 本体底面のSIMカードスロットカバーを開ける
- 楽天モバイルのnanoSIMカードを挿入
- Rakutenロゴが左向き(金属端子が上)になるように
- カチッと音がするまで押し込む
- カバーを閉じる
- 電源ケーブルを接続して起動
- 電源が入ったままSIMを挿入しないでください
- SIMの向きを間違えると認識しません
- 無理に押し込むとSIMスロットが破損する可能性があります
Step 3:L12のWi-Fiに接続
- L12が起動したら(約1〜2分)、スマホまたはPCのWi-Fi設定を開く
- L12のSSID(ネットワーク名)を探す
- SSIDは「L12_XXXXXX」のような形式
- 本体底面のラベルに記載されています
- 「暗号化キー」(パスワード)を入力して接続
- 暗号化キーも底面ラベルに記載
Step 4:管理画面にログイン
- ブラウザを開く(Chrome、Safari、Edge など)
- アドレスバーに「**http://192.168.179.1**」を入力してアクセス
- ログイン画面が表示される
- 「WebPW」を入力
- WebPWは本体底面のラベルに記載
- 「ログイン」をクリック
- Wi-Fiに正しく接続されているか確認
- URLは「192.168.179.1」です(L13の192.168.0.1とは異なります)
- 「http://」を省略せずに入力
- 別のブラウザで試す
Step 5:プロファイル(APN)を設定
ここが最重要ステップです。正確に入力してください。
- 管理画面のメニューから「詳細設定」をクリック
- 「プロファイル設定」を選択
- 「新規」または「追加」をクリック
- 以下の情報を入力:
| 項目 | 入力値 | 備考 |
|---|---|---|
| プロファイル名 | rakuten | 任意の名前でOK |
| APN | rakuten.jp | ★最重要!正確に入力 |
| ユーザー名 | rm | 任意でOK(空欄でも可) |
| パスワード | 0000 | 任意でOK(空欄でも可) |
| 認証タイプ | CHAP | CHAPを選択 |
| IPタイプ | IPv4&IPv6 | または「IPv4/IPv6」 |
- 「保存」をクリック
- 作成したプロファイル「rakuten」を選択して「適用」
- APNは「rakuten.jp」です。「.jp」を忘れずに!
- ユーザー名とパスワードは任意ですが、何か入力しておくと確実
- 認証タイプは「CHAP」を選択してください
Step 6:接続確認
- 設定を適用すると、L12が自動的に接続を試みます
- 本体前面の「Status」ランプが緑色に点灯すれば成功
- スマホやPCでWebサイトにアクセスして確認
- Statusランプが緑色に点灯
- アンテナランプが点灯(電波受信中)
- ブラウザでWebサイトが表示できる
オプション:プラスエリアモードの切り替え
楽天回線が弱い場所では、au回線(Band 18)を使う「プラスエリアモード」に切り替えることで安定します。
- L12本体背面の「Mode」ボタンを3秒以上長押し
- Modeランプが橙色に点灯すればプラスエリアモードON
- もう一度長押しで通常モードに戻る
楽天モバイルSIMなら追加料金なしでプラスエリアモードを利用できます。
実測速度データと検証結果
L12+楽天モバイルの組み合わせで、実際の通信速度を検証しました。
測定環境
- 測定場所:東京都内マンション(楽天4Gエリア・Band 3接続)
- 測定時期:2026年1月
- 測定方法:Speedtest by Ookla
- 接続方法:Wi-Fi 5GHz帯
連続3回の速度測定結果
| 測定 | 下り速度 | 上り速度 | Ping値 |
|---|---|---|---|
| 1回目 | 58.3Mbps | 32.1Mbps | 45ms |
| 2回目 | 62.7Mbps | 48.5Mbps | 28ms |
| 3回目 | 55.9Mbps | 44.2Mbps | 31ms |
| 平均 | 59.0Mbps | 41.6Mbps | 35ms |
時間帯別の速度測定結果
| 時間帯 | 下り速度 | 上り速度 | Ping値 |
|---|---|---|---|
| 朝(7:00-9:00) | 72Mbps | 45Mbps | 32ms |
| 昼(12:00-13:00) | 48Mbps | 35Mbps | 42ms |
| 夕方(17:00-19:00) | 52Mbps | 38Mbps | 38ms |
| 夜(21:00-23:00) | 45Mbps | 30Mbps | 48ms |
| 深夜(2:00-4:00) | 85Mbps | 55Mbps | 28ms |
用途別の快適度評価
| 用途 | 快適度 | コメント |
|---|---|---|
| Webサイト閲覧 | ◎ | 全く問題なし |
| 動画視聴(YouTube HD) | ◎ | 快適に視聴可能 |
| 動画視聴(Netflix 4K) | ○ | ほぼ問題なし |
| ビデオ会議(Zoom) | ○ | 安定して利用可能 |
| オンラインゲーム(RPG) | ○ | 問題なくプレイ可能 |
| オンラインゲーム(FPS) | △ | Ping値が気になる場合あり |
| 大容量ダウンロード | ○ | 時間帯により変動 |
| テレワーク全般 | ○ | 十分実用的 |
参考情報として、楽天公式のRakuten Turboと比較しても、L12+楽天モバイルSIMの方が同等以上の速度が出ることが多いです。ルーター代と月額料金を考慮すると、L12の方が圧倒的にコスパが良いと言えます。
L12 vs L13 どちらを選ぶべき?
同じく楽天モバイルで人気のL13との比較です。
スペック比較表
| 項目 | L12 | L13 |
|---|---|---|
| メーカー | NECプラットフォームズ | ZTE |
| 発売日 | 2021年11月 | 2023年6月 |
| 最大速度(下り) | 2.7Gbps | 4.2Gbps |
| 最大速度(上り) | 183Mbps | 286Mbps |
| Wi-Fi規格 | Wi-Fi 6 | Wi-Fi 6 |
| 同時接続数 | 40台 | 32台 |
| 有線LANポート | 1Gbps×2 | 2.5Gbps×2 |
| 楽天Band 3 | ○ | ○ |
| 楽天n77(5G) | ○ | ○ |
| au Band 18 | ○ | ○ |
| 中古相場 | 5,000〜8,000円 | 10,000〜18,000円 |
| 製造国 | 日本 | 中国 |
選び方のポイント
L12がおすすめな人:
- とにかくコストを抑えたい
- 同時接続台数を重視(40台 vs 32台)
- 日本メーカー製にこだわりたい
- 4G接続がメインのエリアに住んでいる
L13がおすすめな人:
- 5Gエリアに住んでいて高速通信したい
- 有線LANで2.5Gbps以上の速度を活かしたい
- 最新スペックにこだわりたい
- 予算に余裕がある
多くの方にはL13がおすすめです。たしかに価格差(約5,000〜10,000円)を考えるとL12のコスパが良いのは間違いありません。ただこのL12は熱に弱く、夏季の利用時には熱くなりすぎて停止してしまうこともあります。安定して利用できるのはL13になるので予算に問題がなければL13を選ぶことをオススメします。参照: WiMAX L13で楽天モバイルを利用する
トラブルシューティング
症状1:インターネットに接続できない
対処法:
-
APN設定の再確認
- APNが「rakuten.jp」になっているか確認
- 「.jp」を忘れていないか
- スペルミスがないか
- 認証タイプが「CHAP」になっているか
-
プロファイルの適用確認
- 作成したプロファイルが選択されているか
- 「適用」ボタンを押したか
-
SIMカードの確認
- SIMが正しく挿入されているか
- SIMの向きが正しいか
- 一度抜いて挿し直す
-
楽天モバイルの開通確認
- スマホにSIMを挿して通信できるか確認
- my楽天モバイルで回線状態を確認
症状2:速度が遅い
対処法:
-
設置場所の変更
- 窓際に設置する
- 高い位置に設置する
- 電子レンジなど電波干渉源から離す
-
5GHz帯に接続
- 2.4GHz帯より5GHz帯の方が高速
- SSIDの末尾が「-A」または「-5G」を選択
-
プラスエリアモードを試す
- Modeボタン長押しで切り替え
- au回線の方が安定する場合がある
-
時間帯をずらす
- 混雑時間帯(昼12時台、夜21時台)を避ける
症状3:接続が頻繁に切れる
対処法:
-
電波状況の確認
- 窓際など電波の良い場所に移動
- プラスエリアモードを試す
-
L12の再起動
- 電源ケーブルを抜いて10秒待ち、再接続
-
ファームウェア更新
- 管理画面から最新版を確認
症状4:管理画面にログインできない
対処法:
- URLは「192.168.179.1」(L13とは異なる)
- WebPWは本体底面のラベルを確認
- ブラウザのキャッシュをクリア
- シークレットモードで試す
よくある質問(FAQ)
Q1. L12で楽天モバイルを使うのは違法ですか?
A. 違法ではありません。 SIMフリー端末での使用は法的に問題ありません。ただし楽天モバイルの公式サポート対象外となります。
Q2. L12はSIMロック解除が必要ですか?
A. 基本的に不要です。 2021年10月以降に発売されたL12はSIMフリーです。念のため購入時に「SIMフリー」または「SIMロック解除済み」を確認してください。
Q3. 管理画面のURLがL13と違うのはなぜ?
A. メーカーが異なるためです。
- L12(NEC製):192.168.179.1
- L13(ZTE製):192.168.0.1
機種によってデフォルトのIPアドレスが異なります。
Q4. プラスエリアモードは使った方がいい?
A. 状況によります。 楽天回線が安定している場所では通常モードでOK。電波が弱い場合はプラスエリアモード(au回線)を試してください。楽天モバイルSIMなら追加料金はかかりません。
Q5. 有線LANと無線LAN、どちらが速い?
A. 一般的に有線LANの方が安定します。 ただしL12の有線LANは1Gbpsなので、無線LANでも実用上の差はほとんどありません。安定性を重視するなら有線接続をおすすめします。
Q6. 5G接続になっているか確認する方法は?
A. 管理画面で確認できます。 192.168.179.1にアクセスし、接続状態の画面で「5G」または「4G」の表示を確認できます。5Gエリア外では4G接続になります。
Q7. 家族4人で使っても大丈夫?
A. 問題ありません。 L12は最大40台の同時接続に対応。家族4人がそれぞれスマホ、PC、タブレットを使っても余裕があります。ただし同時に重い通信(動画視聴など)をすると速度が分散されます。
Q8. 停電時は使えますか?
A. 使えません。 L12はコンセント給電のため、停電時は動作しません。バックアップが必要な場合はUPS(無停電電源装置)の導入を検討してください。
まとめ:L12×楽天モバイルはコスパ最強の選択肢
Speed Wi-Fi HOME 5G L12と楽天モバイルの組み合わせは、低コストで実用的な自宅Wi-Fi環境を実現できる優れた選択肢です。
こんな人におすすめ
- 月額料金を抑えたい(月3,278円で無制限)
- 工事なしですぐにWi-Fiを使いたい
- 一人暮らしや少人数での使用
- 動画視聴やWebサイト閲覧がメイン
- 引っ越しが多い・転勤族
おすすめしない人
- FPSなど低遅延が必須のゲームをする
- 常に安定した高速回線が必要
- 大人数で同時に重い通信をする
費用まとめ
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| L12本体(中古) | 約6,000〜8,000円(初回のみ) |
| 楽天モバイル月額 | 3,278円/月(無制限時) |
| 初期費用 | 0円 |
| 契約期間 | 縛りなし |
設定は5〜10分で完了し、一度設定すれば快適に使い続けられます。光回線の工事を待てない方、コストを抑えたい方は、ぜひL12×楽天モバイルの組み合わせを試してみてください!